記事: 09：菊「キラキラした菊との思い出へ」
09：菊「キラキラした菊との思い出へ」
2022年9月、
木型キーホルダーモニター企画09は菊でした。
（こちらのブログでは、木型キーホルダー製作ストーリーを掲載。花やモチーフへの思い、デザインのポイントなど、書かせていただいております）
9月は一番好きな月です。
でも、
9月に描く花は、一番嫌いだった花です。
きっと私だけでないと思いますが、
この花の香りを嗅ぐときは
人生で最も悲しい日。
「Do you remember」
今は思い出したくない花の思い出だけど、
デザインが出来上がる頃には
好きな花となってくれたらいいなと思い、
デザイン制作をスタートしました。
デザインの話.1
最近の美徳とは反するかもしれませんが、
私は酒が好きです。
特に花を見ながら飲む酒が好きです。
何で、桜の時しか
花見ってしないんだろう？
休みの日は朝から、ビールを飲みながら
植木の手入れをするのが至福の時。
また、花によって、種類を考えます。
大輪のバラには、ガツンとウイスキーロックかな。
ジメジメした季節、紫陽花見ながら、
まだ新緑のミントをちぎって、
サッパリ、モヒートかな。
そんなことを考えている時、
日本酒に合う花が思いつかず。
「日本酒に合う花」でGoogle検索したら、
「菊酒」という行事を知りました。
また、何年か前に食べれる花のことを知り、
ハーブは飽きたから、エディブルフラワーを育ててましたが、
花もただのパンジーじゃん、と
私の中でのブームは消えましたが、
今年は食用の菊を育てています。
菊を育てるのは今年が初めてですが、
食欲の秋でもありますし、
酒に浮かべたり、食べたりできる、
「菊」にフォーカスしたいと思いました。
また9月9日は「重陽の節句」それをヒントに、
菊のデザインも9枚の円を重ね、構成しました。
菊をモチーフとした木型キーホルダーを通し、
日本の素晴らしい行事、節句のこと、
（行事として、酒と花を楽しめること）
多くの人に知ってもらえたら嬉しいです。
デザインの話[２]
9月は1番好きな月。
大好きなあの曲が流れる月だから。
Do You Remember,
the 21st night of September
って、冒頭だけで最高にワクワクします。
Earth, Wind & Fireの「September」
この曲を聴くと、
今年の夏も終わったなぁ、
これから秋になるんだなーって
夏の終わりを愛おしみます。
９月の丸といえば、ミラーボールです。
なので、ミラーボールのように花びらがキラキラするよう
ランダムに色の濃さを変えたデザインにしました。
菊の香り
菊は嫌いな花でした。
子供の時、花なんか全然興味ない時、
大好きだった、
祖父母とのホントの最後のお別れの時、
菊を周りに入れてあげました。
あの時、黄色を入れたのか、紫を入れたのか、
今でもなんで菊を
入れるのか分からないけど、
母の涙と、菊の花の匂いだけは覚えていて、
とにかく、
悲しい思い出が蘇る花の匂い。
大人になっても菊の匂いなんて嗅ぐ機会はなく、
そんな思い出は薄れていましたが、
今回、菊に向き合ったら、
祖父母と過ごした思い出ばかりが蘇りました。
でも、悲しい思い出ではなく、
キラキラした楽しい思い出ばかりが
蘇っています。
なので、
菊のデザインも、悲しげな感じでなく、
キラキラ見えるようにできないかと思いました。
色々な9月の思い出、菊との苦い思い出がありましたが、
最終的にこのデザインでしっくりきた理由としては、
祖父母との思い出で、
祖父は遊びにいけばいつもデパートに連れてって
くれてオモチャを買ってくれました。
怒ると怖いけど、いい人だなーと思っていました。
祖母はいつも勉強道具やドリルしか買ってくれなくて、
祖父母の家に遊びに行くというかは、
おじいちゃんに会いに行きたいと
子供の時は思っていました。
でも、おばあちゃんが買ってくれたもので
楽しくて記憶に残っている、
円の定規で鉛筆を差し、クルクル回すと模様ができる、
オモチャ？文房具？
初めて自分でキレイだなと思う模様が描けた、
ワクワクした体験だったと思います✨
あの時のおばあちゃんのおかげで、
できたデザインだったのかなと、
このデザインができた時、しっくりときました。
菊酒をテーマにデザインを作ろうと思った自分に、
おばあちゃんから、「お酒のことばっかり考えるな！」
と止められたのかな。
おじいちゃんもよく「飲み過ぎだ！」って、
おばあちゃんから注意されてたみたいだし。
祖父母を思い出させてくれた、菊に感謝です。
どうぞご覧いただきありがとうございました。
他の月の花との思い出。モノ作りストーリもどうぞご覧ください！
2022.9 MADE in 日本橋 舘野一也
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