日々草は、毎日の景色を少しやさしくしてくれる
夏の花というと、どうしても目立つ花に先に目がいきます。
ひまわりやハイビスカスみたいに、ひと目で季節を連れてくる花。
もちろんそれも好きなのですが、今年はもう少し身近な夏を形にしたいと思いました。
その時に浮かんだのが、日々草でした。

毎日の景色の中にある花
日々草は、遠くまで見に行かなくても出会える花です。
道ばたや花壇や、家の近くの植え込みの中に、あたりまえみたいな顔をして咲いている。
でも、その“あたりまえ”があることで、夏の景色はずいぶんやさしくなっている気がします。
派手ではないのに、暑い日にもちゃんと咲いていて、毎日少しずつ景色を支えてくれている。
そんな日々草の頑張りに、今回は感謝を込めて作りたいと思いました。

中心に残した、小さな五角形
今回のデザインでは、型で押したときにきれいに見えることを大事にしながら形を考えました。
そして、中心にある小さな形を五角形にしています。
よく見ると、日々草の真ん中には、その気配がちゃんと残っているからです。
品種改良を重ねた花の中にも、もともとの輪郭がまだ静かに残っている。
その感じが、なんだか“まだここにいるよ”と主張しているみたいで、残してあげたくなりました。

遠くの夏じゃなくて、身近な夏
夏らしい花を探そうとすると、つい“特別な景色”ばかり思い浮かべてしまいます。
でも、毎日通る道の花壇や、ふと目に入る植木の中にも、ちゃんと夏はある。
日々草は、そのことを思い出させてくれる花だと思います。
見かけた時に、あ、咲いてる、と思って少しほっとする。
そんな小さな反応をくれる花として、私はこの花が好きです。


毎日の中で、ふと目に止まるものとして
大きな出来事ではなくても、毎日の景色の中でふと目に止まるものがあると、それだけで少し気持ちがやわらぎます。
日々草がそんな存在であってほしいし、この木型キーホルダーもまた、そういう小さなきっかけになれたらうれしいです。
今年の夏は、そんな気持ちで、日々草を木の形に残しました。
