コスモスを見ると、秋の空気まで思い出す
コスモスという花を見ると、花そのものより先に、秋の空気を思い出します。
少し乾いた風や、やわらかい日差しや、どこか懐かしい色。
コスモスは、景色の中で咲いている姿まで含めて好きな花です。

花の形というより、秋の気配を残したかった
コスモスは、可憐で、軽やかで、風に揺れている印象があります。
でも今回は、その花びらの可愛さをそのまま写すというより、
コスモスを見たときに一緒に浮かぶ季節の気配まで、形にしたいと思いました。
秋の花には、にぎやかすぎない美しさがあります。
少し静かで、でもちゃんと目に残る。
そんなところが好きです。

線にしてみると、やさしさの中に芯があった
図案にしてみると、コスモスはただやわらかいだけの花ではありませんでした。
花びらの開き方にも、中心のまとまりにも、きちんとした芯がある。
その整い方があるからこそ、風に揺れる軽さがよりきれいに見えるのだと思います。
木に置き換えるときも、その“やわらかさと芯の両方”を残したいと思いながら形を整えていきました。

木になると、季節の記憶が少しだけ長く残る
花は咲いて、散って、その季節が終わると、また少し遠くなっていきます。
でも、木の形にしておくと、その時の気分だけは少し長く持っていられる気がします。
秋の空気や、見た景色や、その時の心の温度まで、少しだけ手元に残るような感じです。


秋の花として、やっぱり好きだと思う
コスモスは、強すぎず、静かすぎず、秋の中でちょうどよく咲いている花です。
目立つためではなく、季節を整えるように咲いている。
そんな印象があって、毎年見るたびに、やっぱりいい花だなと思います。
今年の秋は、そんな気持ちで、コスモスを木の形に残しました。


